0から始めるEmacs 業務カイゼン計画 第1回 ~基本操作編~
テキストエディタとしてのEmacs
基本的な操作に関してはひと通りチュートリアルで説明されているはずなので、こちらをどうぞ
と言っても「面倒くさくて最後までやってられっか」という方もいるでしょうし
少しまとめてみます。
ファイルの作成と保存
まずはテキストエディタですからファイルを開きましょう。
C-x C-f :ファイルを指定して開く
左下に"Find file: ~/ "と出ますので試しにsample.txtを開きます。
ちなみに~/はホームディレクトリを意味しMac OS Xなら home/(ユーザ名)/ を表します。
試しにテキストを入力してみましょう。
入力できたら今度は保存しましょう。
C-x C-s :ファイルを保存
左下にwroteなんたらとでれば成功です。
カーソル移動
Emacsは標準設定なら一般的なエディタのようにカーソルキーで移動できます。
しかし、カーソルキーは右手がキーボードのホームポジションから遠く離れてしまうため非効率的です。Emacsにはホームポジションを維持したままカーソルが移動できるようにキーバインドが設定されています。
C-p :↑
C-b :←
C-f :→
C-n :↓
で移動できます。
「なんだよ、Ctrlおしっぱなしじゃねぇか」と思うかもしれませんがホームポジションから手首を移動するよりも小指でCtrlキーを押した方が断然早く、疲れにくいです。
Ctrlの位置によっては疲れやすい訳ですが押しやすい位置に予め変更しておくことで最適化できます。
便利なカーソル移動
もちろんいくらホームポジションを保てると言っても上下左右に1つづつでは効率的とは言えません。便利でよく使うカーソル移動のショートカットをご紹介します。
C-a :行の左端に移動
C-e :行の右端に移動
上の二つは特に便利というか無くなると困るくらいに感じるようになります。
あとは
M-< :ファイルの先頭に移動
M-> :ファイルの末尾に移動
など
検索は移動の一種
Emacsには検索のプラグインも充実しているので検索はある意味カーソル移動に等しいです。
C-s :検索
C-sを入力後に検索ワードを入力する対応箇所に移動しRETすると検索を終了します。RETをせずに再度C-sするとインクリメンタルサーチと言って上から一つづつ進んでいきます。
もちろんデフォルトのままでは他のエディタとさほど変わりませんがAce-isearchなど強力な検索機能をC-sに置き換えることができます。これらの方法についても後々紹介したいと思っています。
戸惑ったら一旦落ち着いて、C-g C-g
Emacsには様々なショートカットがあります。
ふとキーボードに手をおいたら謎の表示が、なんてことは最初のうちは多いかと思います。そんなときは落ち着いてCtrlを押したままgを2回
C-g C-g :Quit
大抵のコマンドはこれで終了します。
(終了しなければ表示されているメッセージをよく読んだり検索しましょう)
Command + z は俺の嫁?
Commandキーをこのブログの記事を読むがままにmetaキーに設定してくださった貴方様、ご安心くださいませEmacsにもundoはございます。
C-_ : undo
慣れていないとちょっと使いにくいかもしれませんが慣れれば対して影響ありませんし、undoに慣れる必要があるようならまずそのタイピング能力を修正しましょう。
どうしてもダメでしたら設定しなおしましょう。
最後に
このくらい覚えれば普通のテキストエディタと同等程度には使えるのではないでしょうか。特にC-aとC-eは非常に便利なので最初に覚えてもいいかもしれません。
検索に関しても後々便利な検索プラグインをご紹介したいと思っていますのがお待ちいただけないのであればご自身でggって導入してみてください。
紹介したカーソル操作はごく一部です。もしかしたら、もっとお気に召すショートカットがあるかもしれませんので是非 第0回~インストール編~ で紹介した公式チュートリアルを最後までやってみてください。見た目ほど長くはありません。